異邦人 by アルベール・カミュ :: 昔読んだ本特集その1(その2があるかどうか知らない)
このブログをつくったときに当り前のように「書籍」というカテゴリをつくった。私は本読みだからである。ところが数ヶ月過ぎてもいつまでたっても「書籍」カテゴリはempty。考えてみると、近年、コンピュータの専門書しか買っていない自分に気がついた。これらはいわば仕事のための実用書であるから、「読書」なんていえるもんじゃない。かつて家賃を溜めても全集を買いまくってた私はどこにいっちゃったんだろう。これでは財テク本を読みあさるサラリーマンと変わらん。イカンナー。
昔読んだ本をひとつ挙げよと自問してみた。答え。「異邦人」by アルベール・カミュ。遊び惚けてチンピラを殺しちゃった主人公が逮捕されて殺した理由を「太陽のせいだ」といって誰からも理解されずに死刑になる話だ。泣ける。思い出しても泣ける。でもいま読んだらあまりピンとこないかもしれないナ。読書っていうのはタイミングがだいじだから。親鳥がタマゴを温めて中からヒナが産まれるときには絶妙のタイミングで外からコツンと割って出してやるのだという。あのタイミングで出会わない限り、良書は私をつかまえてはくれない。
異邦人を読んだのは17歳くらいの頃だったと思う。私はその主人公の心根というものがドンピシャリと理解できてしまって、いやそんなもんじゃない、文字を追っているというより、既に知っていた事実を思い出したようなデジャブ感に襲われた。私は前世でこれとソックリな経験をしていて、それを思い出したんだとおもった。そしたらなぜだかわからないが、前世の自分に「ゴメンよ」というきぶんになって、涙が溢れ出た。あの物語はまるで精子と卵子が受精するようななめらかさで私を虜にした。
あの日を思い出すなぁ。
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.3ot.net/ping/781

異邦人って自分も昔読んだけれど、内容までしっかりおぼえてるなんてすごいなぁ
さすが、隠密同心心得の条言えるだけある(爆