ウェブデザイナーの日記

アーティストと私

2007.05.19 04:05

アーティストと私

「フジイさんのサイトを見たら○○でした」と文句をいうのはアーティストが多い。彼らは貧乏なので新しいパソコンを買えないのだ。彼らは普通に漢字TalkのMacを使っている。ほんとうは新しいのを買えるのかもしれないけど、あまりに浮世離れした生活をしてるから、漢字Talkでも大してふべんに思わないものらしい。ていうか、彼らは時間の感性が並外れて悠久であり、いわば『一千年にひとつの作品』を産む努力をしている彼らにしてみれば、数年でコロコロ変わるようなインターネットの世界など一瞬の戯れにすぎないのかもしれない。

「あ、すません。たぶんMacがふるいせいです」と答えると「どうすれば見れますか?」と聞かれる。「んじゃうちにきてください。うちでいっしょに見ましょう」というと、明日か、10年後か、わかんないけど、フラリとうちにやってくる。んで、いっしょにみる。「コレなんですよー」と見せていばると「ホエー。きれいですね。こんどiMac買いますわ」といって帰っていくが、彼が新しいパソコンを買ったという話をその後聞かない。忘れちゃうみたいだ。

あ、ここでこのエントリはオチにしようと思っていたんですが、これではいかにもうちのオフィスがブラウザチェックがズサンなのかなと思われちゃいそうだと心配になってきたので、ついでにそっちの方の基本スタンスも述べておきます。以下に述べるのはあくまで一般的な話で「どこまで古いブラウザに対応させるか」というのは案件によって変わります。

当オフィスのデフォルト仕様はこんなかんじです。まぁふつうだとおもいますがいちおう。

完全動作保証のブラウザ環境

  • Windows IE 5.5 or higher
  • Windows Firefox 1.5 or higher
  • Windows Opera 1.0 or higher
  • Mac Safari 2.x or higher
  • Mac Firefox 1.5 or higher

これを見ると「ちょっとヌルくないか?」と思う人もいるかもしれない。だがこれはあくまで『完全動作保証の』ブラウザ環境です。細かいversionの違いで意図通りに見えないこともあるかもしれないので「逃げ」のエクスキューズをしてるだけです。じっさいにはもう少し古くても見えると思う。『意図通りに』という言葉の中には、レイアウトだけではなくて、ディスプレイの発色、極端に時代外れなモニタ解像度といった環境も含まれるわけで、いくら「だいじょうぶだろう」と考えていても『完全動作保証』とはとても書けないわけです。

一般の企業サイトなら上記の仕様でつくるが、たとえば美術館とか役所とか、公共性の高いウェブサイトの場合は、古いブラウザ向けのもつくって分岐させる。分岐のやり方はいろいろな考えがあると思うが、うちでは「古いブラウザ向けバージョン」は1種類のみという方針を推奨しています。tableタグによるレイアウト、css一切ナシ、javascriptナシというのを別途でつくる。つまり新旧2パターンをつくってあっちとこっちに分岐するというシンプルなやり方を採用することが多い。コンテンツは同じdataをincludeさせるので、更新の際は一カ所を変えるだけでよい。

基本的な考えとして、なるべく分岐ポイントを少なめにして、保守性の高さを念頭にしたブラウザ対応というのが当オフィスのスタンスです。

アーティストのみなさんの恐ろしく古いパソコン環境に関するヨタ話を書いてオワリにしようと思っていたのですけど、後半のほうが長くなっちゃいました。

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